乳房の検査・診断までの基本的な流れ
通常乳房の検査は視触診・超音波・マンモグラフィを行い異常の有無を確認いたします。それらの検査にて異常所見がない場合には自己検診と当院での半年から1年後の経過観察診察。もしくは、自己検診と定期的な乳がん検診を勧めております。検査にて異常所見がある場合には、当日穿刺吸引細胞診や針生検を行います。
当院でのマンモグラフィ撮影については女性の診療放射線技師が撮影をいたします。
当院で可能な乳房検査
- マンモグラフィ
- 乳腺超音波
- 穿刺吸引細胞診
- 針生検
マンモグラフィ検査
超音波検査
主な診断方法の長所・短所
触診 | マンモグラフィ | 超音波 | 穿刺吸引 細胞診 |
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病巣の性質 | 大きい腫瘍 | ○ | ○ | ○ | ○ |
小さい腫瘍 | △ | △ | △ | ○ | |
触知不能 | × | △(石灰沈着) | × | × | |
年齢 | 若年(硬い乳房) | △ | ×~△ | △ | ○ |
高年(軟らかい乳房) | ○ | ○ | ○ | ○ | |
癌の病型 | びまん型(乳頭腺管癌) | × | △ | × | △ |
限局型(充実腺管癌) | ○ | △ | △ | ○ | |
浸潤型(硬癌) | △ | ○ | ○ | △ |
○:有用性高い △:有用性中等度 ×:有用性低い
小山博記:「乳がんの診断と治療 改訂版」(大阪府立成人病センター編;医薬ジャーナル社)p.18, 1995
超音波検査とマンモグラフィのどちらの検査が良いのですか?という質問をよくいただきます。
超音波検査とマンモグラフィにはそれぞれの特徴があり、どちらが良いというわけではありません。組み合わせによって診断を付けていきます。マンモグラフィはペースメーカーを装着している方や豊胸術をされた方、放射線を使用しますので、妊娠の可能性のある方は出来ません。また、乳腺がしっかりしている方(高濃度乳腺)では腫瘤が写りにくいです。当院では院長と相談しながら検査を進めていきます